金曜日, 1月 30, 2009

アイススクリュー VS アバラコフ

アイスクライミングで支点として使っているアイススクリューと、アイススクリューで開けた穴を二つつないで作るアバラコフという始点の強度実験映像。アイススクリューとアバラコフ(Vスレッド)では圧倒的にアバラコフが強いと思っていましたが、こんな実験結果もあったのですね。多くのクライマーがアバラコフが強いと信じていますが、一応こんな実験結果もあるということも気に留めておいたほうが良さそうですね。




映像をよく見ると、アンカーが引き抜かれるときにアイスのどの部分が壊れるかが分かります。スクリューではスクリューの上を覆う部分、アバラコフでは穴と穴の間の部分ではなくてアバラコフの上の部分が壊れているようです。それぞれ設置するときには設置場所の上を観察したほうが良さそうです。たまに上下に近接して設置されている二つのアバラコフを見るけど、あれは左右にするか少し横にずらしたほうがいいんでしょうね。

治りかけていた風邪が悪化したので寝込んでいます。とほほ。

木曜日, 1月 29, 2009

1/28 Ice Climbing @ Cascade Fall 300m, Cascade Mtn.

取り付きから見上げたCascade Fall
黒い点点はクライマー

風邪も治ってきたのでまたアイスクライミングに行ってきました。ロッキーを訪れた人ならきっと見てますよ。この滝。トランスカナダハイウェイをキャンモアからバンフへ向かうと目の前に大きなカスケードマウンテンが立ちはだかり、その台座部分に岩を断ち割って流れるあの滝が今は綺麗に凍っています。雪崩の危険が高いルートですが、ここバンフ周辺では全然雪が降っていないので今が登り時。この前Louise Fallに一緒に行った淳也とまた朝早く登ってきました。

終了点直下を登る自分
下にはトランスカナダハイウェイ

下部200mはひたすら傾斜の緩い氷を登ります。あまりロープで確保する必要がないので同時登攀。最後の100mがグレード3。気温がやや高いので氷の粘りも良くプラスチックにアックスを叩き込んでいるように快適でした。全体写真で一番細く喉のようになっている辺りが終了点。下りは懸垂下降3回とあとは登ってきたルートをクライムダウン。8:00スタートで12:00に終了。あとから2パーティー登ってきていました。上から落ちる氷が全部降ってくるルートなので早起きはよろし。午後はのんびりと。

水曜日, 1月 28, 2009

News From Iwai Chikara


何年も前にこのTシャツをくれたIwai Chikaraという友人。自分は大学卒業後から東京から逃げよう逃げようとしていたけど、彼や彼の近しい友人たちは”東京”という得たいの知れない生き物の可能性を発掘するかのように、その深みへとどんどん突き進み、そこから作品を生み出し続けている。WPとは、彼らで構成されるアートユニット。自分は彼らから遠く離れていて、活動も目指すところも隔たっているけれど、なぜかクライミングをするときは彼らの名を背負ったTシャツを着て、それが自分の汗や血を吸い、ほころび、裂ける様を自分の活動の記録のように大切に(乱暴に)保管してきた。

そのTシャツがめでたく引退の時期を迎えたので、くれた本人に画像を送ると嬉しい近況が届いた。

News From Iwai Chikara
”2005年から岩井主税が自主制作していた音楽家大友良英ドキュメンタリー映画「KIKOE」が完成し、ロッテルダム国際映画祭で正式上映されます。(2009.1)”

トレイラーはこちら

こりゃやばいのができたね。すごいよ、チカラ。

自分は今いるこの環境から何を発掘し、何を捏造し、何を夢見ることができるのだろうか。
彼らを感じると、忘れてはいけない心構えみたいなものもよみがえる。

土曜日, 1月 24, 2009

1/23 Ice Climbing @ Moonlight, Evan-Thomas Creek

 本日もアイスクライミング。マルチピッチ二日目の今日は100mでグレード4となっているMoonLightというルートへ。カナナスキスのMt.Kiddという山の道路を挟んだ反対側にあるEvan-Thomas Creekをトレイルヘッドから45分ほど遡った場所にあるMoonlight、Snowlineという見栄えの良い滝です。パートナーはリョウ、ブライアン、ケンドラ。

左がMoonlight, 右がSnowline
撮影:赤木淳也

 問題は今日の気温。大体マイナス25℃ぐらいでした。最初はマルチピッチアイス初めてのリョウと登る。しかし、1p目をフォローしているリョウの指の感覚が完全に無くなってきてしまったので1p目の終了点から下降。次にブライアン、ケンドラのチームに混ぜてもらい登る。しかし、1p目の終了点でブライアンが足の感覚が無くなってきたということで脱落。下降したあとに雪の上に寝転がり”I Love Iceclimbing!"と喜んでいたけど。

1p目をリード中の自分
撮影:リヨウ

 2p目は自分でリード。この時すでにケンドラはかなり寒がっており、途中のレッジに着いたときに下から何かをシャウトし始めた。要は寒くてたまらん!ということだったのだけど、あまりに寒くてやばいのか?!かと思い、そこでピッチを切り早く登らせることにした。登ってきても凍えたままなので残念ながらそこから下降。あと20mぐらいでトップアウトできたんだけどなぁ。

 結局二回も登ったのに完登ならず。でもマイナス25℃のアイスクライミングで何が起きるのかは良く分かったかな。凍傷はシャレにならないのでパートナーの様子はちゃんと見ていないと危ないと思った。僕はいつもの革ブーツではなくプラブーツにして、レイヤリングも一枚多めにしたのでダウンジャケットなしでも結構耐えることができた。ユーコン滞在中に寒さになれたのかな?

ルート自体は2p目に垂直気味になるし、傾斜はコンスタントなので結構楽しめます。終了点からは木でラッペル、そして途中でVスレッドでもう一回。

金曜日, 1月 23, 2009

1/22 Ice Climbing @ Louise Fall


Louise Fall

 久しぶりの投稿です。このブログはクライミングのことを書くべきかな、と思いしばらく投稿自粛してました。年末年始とユーコンはホワイトホースで仕事をし、帰ってきてからはせっせと遊んでいます。苦手な(というかあまり経験のない)アイスクライミングを楽しめるようになるのが今冬の一つの目標。それを達成するためしばらく練習のできるエリアに通い、今日は初のマルチピッチアイスクライミングに繰り出しました。
 観光地として有名なレイクルイーズの奥にルイーズフォールはあります。夏はいつも湿っぽい感じのところですが、その湿り気が固まるとこんなに立派な氷瀑になるんですね。高さは大体100mぐらい。1ピッチ目が簡単な60m、2ピッチ目でグレード4から5の40m。2ピッチ目の氷がトリッキーで慎重にリードしていたら1時間以上かかってしまいましたよ。まだどんな氷が信用できて、どんな氷が信用できないのかが分からない。闇雲にびびってばかりです。


2ピッチ目
良さそうに見えたけど、結構スカスカ