土曜日, 2月 14, 2009

2/10 Ice Climbing A Bridge Too Far 300m, WI4

カナナスキスカントリーのMt.Kiddという大きな山があります。キャンモアから40分ほどのドライブで着き、周囲にトレイルも整備してあります。山は大きく、立派でこの界隈ではお気に入りのひとつ。そして何よりもガイドブックによるとこの山には良質で比較的長いアイスクライミングルート沢山ある!今まで行ったことなかったのですが(まぁ"今まで"といっても本格的にアイスクライミング始めたのはひと月前ですけど…)その中でも比較的易しめのルート"A Bridge Too Far"に行ってきました。パートナーはお馴染みの淳也。


A Bridge Too Far 核心の1p目

ルートの核心は1ピッチ目のピラー。垂直部分は約20m弱。様子を見るために裏に回ってどれぐらい厚いかチェックしてみると実はかなり薄め。しかも南向きなので表面は小さいツララがいっぱい。一応取り付きましたが危険な感じがしたのでクライムダウン。滝の左側の岩を登りました。プロテクションは小さめのカム数個で。

右岸を高巻き中
岩登りしにきたわけではないけど、たまにはこういうのも楽しい

こんな感じの滝が二つ続く

そこから上はしばらく簡単な小さい滝を登るか歩くかするとやや大きめの滝がテンポよく出てくるという展開。巨大な滝はないけれど、次の角を曲がると何がでてくるのかな~?という沢登り的面白さがあってよい。最後にはMt.Kidd中腹の岩壁に吸収されて終了。9時過ぎスタートで終わったのは1時半でした。

そろそろ終了

時間があるので最初の滝に戻ってトップロープで遊びます。上のアンカーから淳也をローワーダウンさせて登り返ししてもらう。自分も同じ様にローワーダウンしてもらい取り着きの安定した場所へ少しトラバースしようとした時に、

がんっ!

ロープがつららに接触して大きいの落とし、それが首の斜め後ろに直撃。たとえるならスラム街で後ろから鈍器で殴られたような唐突さ。何か起きたのか一瞬分からなかったけど、その痛みたるや以前足首をスキーで骨折した時に匹敵するぐらいでした。そして結果的には数日間首が回らなくなってしまいました。打ち所が悪かったら、と思うとぞっとします。教訓:下降するときのつらら落としは念入り。とても痛い授業料でした。滝自体は強く蹴り込むと貫通してしまうところなどがあり、しかも空気の沢山入った軟い氷だったので墜落=グランドフォール的な氷でした。こういうのを登る精神力はまだないですな。でも登れるようになりたい。。

木曜日, 2月 12, 2009

2/8 BC Ski French-Haig-Robertson Glacier

French氷河を登る
程よい斜度でとても登り易かった、滑ったらメローな感じで良いでしょうね


ガイド仲間、ゆーじさん、体一さんと共に、一日で氷河を三つ通るバックカントリースキーに行ってきました。氷河三つなだけになかなか長く総距離20㎞、標高差は1000m。登りはFrench、パスを越えHaigの源頭部で昼を食べ、急登をこなしてRobertsonを滑ってくるという単純明快なルート。下りの雪は二日前に雪が降ったにもかかわらずすべて飛ばされておりサスツルギ地獄でした。でも久しぶりにがっつりと歩けたし、日帰りらしかぬ風景を満喫できたので満足です。

Haig氷河の源頭
この急登りをこなせばRobertson氷河の下りが待っている
が、しかし

Robertson氷河の下り 最初から終わりまでこんな感じのサスツルギ斜面でした

初めての氷河スキー。これははまりそうです。

火曜日, 2月 10, 2009

2/6 Guinnes Gully 245m,4 @ Field

1pを登るアラン

Yoho国立公園内にある小さな村Fieldへアイスクライミングに行ってきました。Fieldはとても日照時間の少ないところで山に囲まれているため、氷瀑がいたるところにあります。ぼくもアイスクライミングでは初めて行きましたが、アプローチが近く便利なルートが多いようです。ただ、このあたりは雪崩の危険の多い場所なので、降雪直後や気温によってはほとんどのルートが登れなくなるといわれています。今日はFieldエリアでは入門ルートのGuinnes Gullyへ。同エリアのルートは全部ビールの名前が付いています。

2pを登るアラン

パートナーは同僚の亮、そして亮のインストラクター仲間のアラン。アランはすでに登っているのでリードしていない1P、2Pをリードし、3pを僕がリードしました。1P 、2pは短いグレード3、3Pは60mのグレード4。今回はどのピッチも発達が良く例年よりも簡単なようでした。下降は木にセットされたアンカーからラッペルで。ちなみに終了点からさらに登ってゆくとGuiness Stout 80m 4+,High Test 60m,4+につなげることも可能です。

3p

3Pの残りをリードする亮


アラン曰く、各ピッチの間の雪歩きで雪崩に流され滝をダイブした死亡事故があったそうです。雪の状態を見極めてただの歩きでもビレイするなど気を使ったほうが良さそうです。

日曜日, 2月 08, 2009

写真日記 0207



この写真を撮ったのはホワイトホースからバンクーバーへ向かう飛行機のなか。コーストマウンテンのうえを飛びます。山が見えないかなと外を見ていると東から太陽があがってきました。飛行機に乗るといつもこうやって翼の付け根に座っていることが多い。たまには翼が後ろに見える位置(ビジネスとかファースト)に座ってみたい。Adobe Lightroomを手に入れたので試しに現像してみました。Capture NXを使って来ましたが、売りのUpoint tecnology以外はLightroomのほうが細かく現像調整できる感じ。Light room 2.0ではU-PointみたいなこともできるらしいのでLight roomをしばらく使ってみよう。レンズはSigma DC 18-50mm 1:2.8 EX Macro。

ホワイトホースから戻ってほぼ一月たちますが、昨夜初めてまとまった雪が降りました。明日はBCスキーかな。

土曜日, 2月 07, 2009

お知らせ ロッククライミング in The Canadian Rockies


Yamnuska Mountain Tours

いよいよカナディアンロッキーで初めての日本語によるロッククライミングプログラムが始動します。ガイドは、晴れてACMG公認ガイドになった僕が務めさせていただきます。
あまり知られていませんが、ここボウバレーにはハイクオリティーなスポーツクライミングエリアがいくつもあり、300mを越える石灰岩の岩壁、ゴーストエリアのような秘境っぽいクライミングエリアなどバラエティーに富んだクライミング環境があります。そんなカナディアンロッキーはボウバレーのクライミングを楽しむ日帰りプログラムになります。ヤムナスカのHPにご案内ページが立ち上がっていますので、詳しくはこちらをご覧ください。

未経験の方から経験のある方まで幅広く対応いたします。経験のある方はもちろん未経験の方でも十分楽しめる岩場がたくさんあります。カナディアンロッキーにお越しの際には、いつもと違った視点でロッキーを楽しんでみてはいかがでしょうか。何か疑問などありましたらご遠慮なくコメントください。

ガイド紹介・栗原治郎

金曜日, 2月 06, 2009

2/4 Professor Fall, Mt.Rundle 280m,4

ハイウェイから見るMt.RundleにはTerminatorやReplicant、Sea of Vaporなどのグレード6に近いルートがありますが、そこよりも少し標高の低い場所にProfessor Fallという手ごろなグレードのルートもあります。Terminatorなどはまだまーだ手に余るので、まずはProfessor Fallへ行ってきました。

アプローチはBanff Spring Hotelの裏にあるゴルフコースの入り口から。冬季はゴルフコース内の道への車両の乗り入れができないので、まずは4kmのつまらない歩きでトレイルヘッドまで。自転車があるととても便利。準備をしていると仕事でゴルフコースに入るピックアップトラックのにいちゃんが快く載せてくれました。ラッキー!トレイルヘッドからルートの取り付きまではボウ川沿いの平坦な道を3kmです。

トラックの荷台に乗せてもらった 40分の短縮

大きな滝は4つ。グレードは3,3,3,4ぐらい。大きな滝の間にはいくつも小さな滝がテンポ良く出てくるので飽きません。最後の滝が85°くらいで40m近くありこれが核心。部分的にはマッシュルームというかクラゲというか、奇妙な形が連続するのでやや登りずらかった。基本的に氷の発達はかなりよく、大抵はシーズンはじめから終わりまで登られているようです。どの滝も立派です。ただ今日は気温が朝から4℃。あちーです。そして三つ目の滝あたりからかなり水が流れていて、その他の小さな滝もびしょびしょ。だんだん服も濡れてきて、暖かい強風がとても寒かった。ありがたいことに核心の第四の滝は場所を選べば濡れずにすみました。下降は各滝の終了にボルトが整備されているので同ルートの懸垂下降で取り付きまで戻ることができます。

最初の滝を登る淳也


核心のプロフェッサー大滝 40mくらい へ向かう淳也


終了点からの眺め

タイム 取り付き:9:15
    ルート終了点:1:15
    取り付き:2:30

木曜日, 2月 05, 2009

2/3 Haffner Creek

初リード M8

ボウバレークライマー御用達のアイスクライミングとミックスクライミングのゲレンデといえばココ。20mほどのアイスとM5からM11 までルートがそろい、簡単にトップロープをかけることもできるので練習に最適です。今日のテーマはミックスのリード。恐ろしくてミックスルートはトップロープでしか登ったことがなかったのですが、そろそろ大人になろうと思い初リードしました。ルート名は忘れましたが、まずはM5。アイスが発達しているので難なく。次はM6+。アイスがやや破壊され気味で怖かったけど何とかフラッシュ。そしてM8。出だしの二段ハングが核心だけどそれさえパスすれば大丈夫。リード出来ただけで喜ぶなんて何年振りだろう。一緒に行ったのは、18mフォールでグランドフォール寸止めだった淳也と小さな負けず嫌いSarka。

かなりの負けず嫌いSarka M8のハングを攻略中

18mフォールしたあと意を決してリードする淳也

金曜日, 1月 30, 2009

アイススクリュー VS アバラコフ

アイスクライミングで支点として使っているアイススクリューと、アイススクリューで開けた穴を二つつないで作るアバラコフという始点の強度実験映像。アイススクリューとアバラコフ(Vスレッド)では圧倒的にアバラコフが強いと思っていましたが、こんな実験結果もあったのですね。多くのクライマーがアバラコフが強いと信じていますが、一応こんな実験結果もあるということも気に留めておいたほうが良さそうですね。




映像をよく見ると、アンカーが引き抜かれるときにアイスのどの部分が壊れるかが分かります。スクリューではスクリューの上を覆う部分、アバラコフでは穴と穴の間の部分ではなくてアバラコフの上の部分が壊れているようです。それぞれ設置するときには設置場所の上を観察したほうが良さそうです。たまに上下に近接して設置されている二つのアバラコフを見るけど、あれは左右にするか少し横にずらしたほうがいいんでしょうね。

治りかけていた風邪が悪化したので寝込んでいます。とほほ。

木曜日, 1月 29, 2009

1/28 Ice Climbing @ Cascade Fall 300m, Cascade Mtn.

取り付きから見上げたCascade Fall
黒い点点はクライマー

風邪も治ってきたのでまたアイスクライミングに行ってきました。ロッキーを訪れた人ならきっと見てますよ。この滝。トランスカナダハイウェイをキャンモアからバンフへ向かうと目の前に大きなカスケードマウンテンが立ちはだかり、その台座部分に岩を断ち割って流れるあの滝が今は綺麗に凍っています。雪崩の危険が高いルートですが、ここバンフ周辺では全然雪が降っていないので今が登り時。この前Louise Fallに一緒に行った淳也とまた朝早く登ってきました。

終了点直下を登る自分
下にはトランスカナダハイウェイ

下部200mはひたすら傾斜の緩い氷を登ります。あまりロープで確保する必要がないので同時登攀。最後の100mがグレード3。気温がやや高いので氷の粘りも良くプラスチックにアックスを叩き込んでいるように快適でした。全体写真で一番細く喉のようになっている辺りが終了点。下りは懸垂下降3回とあとは登ってきたルートをクライムダウン。8:00スタートで12:00に終了。あとから2パーティー登ってきていました。上から落ちる氷が全部降ってくるルートなので早起きはよろし。午後はのんびりと。

水曜日, 1月 28, 2009

News From Iwai Chikara


何年も前にこのTシャツをくれたIwai Chikaraという友人。自分は大学卒業後から東京から逃げよう逃げようとしていたけど、彼や彼の近しい友人たちは”東京”という得たいの知れない生き物の可能性を発掘するかのように、その深みへとどんどん突き進み、そこから作品を生み出し続けている。WPとは、彼らで構成されるアートユニット。自分は彼らから遠く離れていて、活動も目指すところも隔たっているけれど、なぜかクライミングをするときは彼らの名を背負ったTシャツを着て、それが自分の汗や血を吸い、ほころび、裂ける様を自分の活動の記録のように大切に(乱暴に)保管してきた。

そのTシャツがめでたく引退の時期を迎えたので、くれた本人に画像を送ると嬉しい近況が届いた。

News From Iwai Chikara
”2005年から岩井主税が自主制作していた音楽家大友良英ドキュメンタリー映画「KIKOE」が完成し、ロッテルダム国際映画祭で正式上映されます。(2009.1)”

トレイラーはこちら

こりゃやばいのができたね。すごいよ、チカラ。

自分は今いるこの環境から何を発掘し、何を捏造し、何を夢見ることができるのだろうか。
彼らを感じると、忘れてはいけない心構えみたいなものもよみがえる。

土曜日, 1月 24, 2009

1/23 Ice Climbing @ Moonlight, Evan-Thomas Creek

 本日もアイスクライミング。マルチピッチ二日目の今日は100mでグレード4となっているMoonLightというルートへ。カナナスキスのMt.Kiddという山の道路を挟んだ反対側にあるEvan-Thomas Creekをトレイルヘッドから45分ほど遡った場所にあるMoonlight、Snowlineという見栄えの良い滝です。パートナーはリョウ、ブライアン、ケンドラ。

左がMoonlight, 右がSnowline
撮影:赤木淳也

 問題は今日の気温。大体マイナス25℃ぐらいでした。最初はマルチピッチアイス初めてのリョウと登る。しかし、1p目をフォローしているリョウの指の感覚が完全に無くなってきてしまったので1p目の終了点から下降。次にブライアン、ケンドラのチームに混ぜてもらい登る。しかし、1p目の終了点でブライアンが足の感覚が無くなってきたということで脱落。下降したあとに雪の上に寝転がり”I Love Iceclimbing!"と喜んでいたけど。

1p目をリード中の自分
撮影:リヨウ

 2p目は自分でリード。この時すでにケンドラはかなり寒がっており、途中のレッジに着いたときに下から何かをシャウトし始めた。要は寒くてたまらん!ということだったのだけど、あまりに寒くてやばいのか?!かと思い、そこでピッチを切り早く登らせることにした。登ってきても凍えたままなので残念ながらそこから下降。あと20mぐらいでトップアウトできたんだけどなぁ。

 結局二回も登ったのに完登ならず。でもマイナス25℃のアイスクライミングで何が起きるのかは良く分かったかな。凍傷はシャレにならないのでパートナーの様子はちゃんと見ていないと危ないと思った。僕はいつもの革ブーツではなくプラブーツにして、レイヤリングも一枚多めにしたのでダウンジャケットなしでも結構耐えることができた。ユーコン滞在中に寒さになれたのかな?

ルート自体は2p目に垂直気味になるし、傾斜はコンスタントなので結構楽しめます。終了点からは木でラッペル、そして途中でVスレッドでもう一回。

金曜日, 1月 23, 2009

1/22 Ice Climbing @ Louise Fall


Louise Fall

 久しぶりの投稿です。このブログはクライミングのことを書くべきかな、と思いしばらく投稿自粛してました。年末年始とユーコンはホワイトホースで仕事をし、帰ってきてからはせっせと遊んでいます。苦手な(というかあまり経験のない)アイスクライミングを楽しめるようになるのが今冬の一つの目標。それを達成するためしばらく練習のできるエリアに通い、今日は初のマルチピッチアイスクライミングに繰り出しました。
 観光地として有名なレイクルイーズの奥にルイーズフォールはあります。夏はいつも湿っぽい感じのところですが、その湿り気が固まるとこんなに立派な氷瀑になるんですね。高さは大体100mぐらい。1ピッチ目が簡単な60m、2ピッチ目でグレード4から5の40m。2ピッチ目の氷がトリッキーで慎重にリードしていたら1時間以上かかってしまいましたよ。まだどんな氷が信用できて、どんな氷が信用できないのかが分からない。闇雲にびびってばかりです。


2ピッチ目
良さそうに見えたけど、結構スカスカ



火曜日, 12月 02, 2008

Indian Creek Photo Gallery

今回はインディアンクリークでちょくちょくとクライミングの写真を撮っていたので、その一部を載せます。協力してくれた中原栄くん、今井考くん、純一さん、のりこさん、ありがとう。ビレイしながらでは分からないクライマーの葛藤を見るのはとても面白い。そして、自分は彼らのようにぎりぎりまで葛藤しているのだろうか、と振り返ったりもする。とくにトラッドクライミングはプロテクションの懸念が常にあるので余計表面に出てくるのかもしれない。よい刺激を貰いました。


今井考 on Brother from Another Planet 5.12-
トップロープで触ってみたけど出来そうで出来ない異次元ムーブ



中原栄 on Coyne Crack 5.12-
強さを生かしたある意味独創的な登りだった
ジャミングだけがクラッククライミングではないのだね



Broken Tooth Wallの誰もがハマるアップルート
今井考のオンサイトトライ



中原栄 on King Cat 5.11+
トポの表紙を飾るCat Wallの看板ルート



松永純一 on Unnamed
Broken Tooth Wallの長いシンハンドルート



中原栄 on Inflictor 5.12-
核心部は5.13を感じるデッドポイントだったそうな
撮影する喜びを感じさせる気迫のこもった1時間かけてのオンサイト


クライミングフォトグラファー志望。機会があればじゃんじゃん撮りますので、北米にお越しの際はひと声かけてください。

日曜日, 11月 30, 2008

秋のクライミングトリップ報告


Canmore-Zion N.P.-St.George-Indian Creek-Castle Vallley-St.George-Las Vegas-St.George-Canmore

10月には寒くて外で登りづらくなってしまうカナディアンロッキーを逃げ出して、南へとクライミングトリップへ行って来ました。今回は去年よりも少し長くしてひと月三週間。行き先は去年と大体同じ行き先にザイオン国立公園とセント・ジョージ周辺を加えてみました。でもやはりメインは愛するインディアン・クリークでのトラッドクライミング修行。サイドメニューにザイオンでのエイドクライミング、モアブ周辺でのタワークライミング、セント・ジョージ周辺でのスポーツ・クライミング、レッドロックスでのロングルートとラスベガスでの夜遊び。うーむ、盛りだくさん。


Boulder, Montana

出発は10月9日。パートナーの純一さんをカルガリー空港でピックアップ。ウィスラーに住んでいる純一さんとクライミングをするのは、去年初めてスコーミッシュで一緒に登って以来。初めて一緒に登ってGrand Wallに行けた信頼できるパートナー。用事を済ませながらカルガリーを抜けてひたすら南下してゆく。国境でアグリチェックというのを受けた。車の中の食料品を全部チェックしてアメリカ持込を制限されているものがないか、違法なものを持ち込んでないかを調べられる。特に制限品はなかったけど、持っている食料はちゃんと覚えておくようにと言われる。モンタナで天気が悪化し吹雪きの中南下を続け夜中にBoulder, Montanaのしなびたモーテルに投宿。翌日は朝から降雪。南に来たのに!?。天候を心配しながらソルトレイク近郊のLogan Canyonまで。ここで少しスポーツクライミングを楽しもうと思ったけれど、あまりの寒さに翌日はザイオン国立公園を目指して南下を続ける。しかし、天気悪い。ザイオンに着いてやっと悪天候から開放されたが気温は低くあまり南へ来た気がしなかった。

10月12日 キャンモアを出て四日目からやっとクライミング開始。4年前に訪れているCerebrus Gendarmeへ。久しぶりのクラッククライミングを楽しんでから、エイド入門ルートのTouch Stone 5.9 C1の1ピッチ目でエイドの練習。慣れていないのと恐怖心でC1でも結構時間が掛かってしまった。しかし、手順などは問題なし。夕食を食べながら翌日のプランを相談しているうちに何故かやる気が出てきて翌日一気にTouch Stoneを登ることに。もっと練習した方がいいかと思ったがなんとなく。


Touchstone 2Pをユマールする純一さん
10月13日 Touch Stone 5.9 C1。
フィックスしておいた1p目をユマールで上がり2p目を自分のリードでスタート。小ルーフを越えたあとにC2っぽいセクションがありRPが役立った。4p辺りから傾斜が緩くなり、フリーとエイド交じりになり5Pあたりからはほぼフリー。もっと早く登れそうなものだけどエイドに身体が慣れてしまうのと、まだ身体がクライミングについてこないのでなかなかスピードが上がらず6P目の終わりで時間切れ。真っ暗ななかラッペルして敗退。ここザイオン国立公園はシャトルバスでアプローチしているので帰りの時間がきまってしまうのが残念だ。

10月16日 Organasm 5.11 C2。
楽しく登りづらい5.8のあとに4mほどのルーフクラック、C2もしくは5.12のフィンガークラックを登り、簡単な4p目。下降はブッシュを掻き分けて砂砂なガリーを降りるので3p目からラッペルした方がよかった。1,2Pをリード。ルーフクラックをO.S.することは出来なかったけど5.11-ぐらいのとても良いピッチだった。3P目は純一さんがリード。ナッツが効きまくるC1っぽいC2。このルートは強くなったらフリーで挑戦するべきクオリティールートだった。また来よう。


Touchstone 2P C2っぽいC1
10月17日 懲りずにまたTouch Stone。
他のルートに行くという話もあったがやはり中途半端は気持ちが悪いので。1p目は前日にフィックスしていたので2p目を純一さんのリードから。効率は良くなって、身体も動くはずだけど劇的にスピードアップしているわけではないのでどんどん時間が無くなってゆく。結果は最終ピッチを残して敗退。また暗闇のなかをラッペルしてきた。ラッペルしているとしたの道路に救急車やらパトカーが集まって何か騒がしい。降りてみると自分たちの下で登っていたパーティーで事故。暗くてはっきりとは見なかったが、取り付きから少し離れた斜面に墜死したクライマーの亡骸があった。事情聴取を受けたけど、100mは離れていたので何も言うことはなかった。落ちていたロープが爆発したように芯が千切れていたので原因はロープの切断のようだった。


TouchstoneからThe Big Bend周辺のパノラマ

10月18日 エイドクライミングに飽きてきたので次はセント・ジョージへ移動してスポーツクライミング。
ここではSnow Canyon State Parkのキャンプサイトへ滞在。一泊一サイト16ドルと高めだけど、環境も良いし、シャワーもあるので悪くない。ここからセント・ジョージ周辺の岩場を巡った。登ったのはSnow Canyon, Chukawalla Wall, Turtle Wall, Welcome Springs。ChukawallaとTurtleは町から5分で非常に便利な砂岩の岩場。Welcome Springsは町から40分ほどの荒野の岩場。あとUtah Hillという岩場に行こうとしたが自分の車ではちと無理そうだったので行くことができなかった。


St.Georgeから5分 グレード激甘のChukawalla Wall

セント・ジョージ周辺にはまだまだエリアがあり、砂岩、石灰岩、その他数種類の岩があり、また訪れても十分楽しめる場所だった。ただキャンプサイトはSnow Canyonぐらいであとは岩場のそばでキャンプになってしまうようだ。車のなかで眠れるなら多分良いのだろう。あといくつかの岩場に行くには車高の高い2WDもしくは4WDが必要。

10月22日。インディアンクリークへ移動。ほぼ一年ぶりの再訪に気持ちは高揚するが、風邪気味のため元気なし。インディアンクリークではSuperbowlというキャンプサイトに泊まる。他のキャンプサイトよりも道が良く、簡易トイレもあり、日の出が早く日の入りが遅いので秋にはここが良い。ちなみにキャンプは無料。水なし。フリーダム感溢れる素晴らしいところ。


インディアンクリークの典型的な風景

風邪をこじらせてしまい3日間ほどだらだらと過ごしたあと少しづつ復活してきた。しかし、足の親指に傷が出来てクライミングシューズを履くのが苦痛。しかも首も痛めてしまいなかなか調子が上がらなかった。ちゃんとクライミングが始まったのは26日から。そして11月8日までインディアンクリークの素晴らしい日々を堪能した。


潤いのない、しかし美しい砂漠の花

今回は行ったことのない岩場を出来るだけ訪れたかったので、前半は毎日違う岩場へ行くことした。
岩場とそこで登ったルートは以下の通り。どの岩場にも必ず一級品のルートと宿題になってしまうチャレンジングなルートがあるのがインディアンクリークのすごいところ。毎日毎日違うルートに触るのは本当に面白かった。

26日 Reservoir Wall 
日向で登れる気温ではないので左のエリアへ


Reservoir Wall のボルダーで遊ぶ
   
Wiggling Worm 5.11 ×  
Pente 5.11- O.S.

27日 Scarface Wall
宿題を片付けるために再訪。日向は暑く疲れた。
   
Sicilian 5.11 R.P.  
短いけどテクニカルなオフフィンガー。コーナーの切り替わるところが核心。

28日 Broken Tooth
比較的小さい岩場だけど、ルートは長く、クオリティーは高い。


純一 on Rock Lobster 5.11 核心のフィンガークラック

Rock Lobster 5.11 R.P.
最初のトライでO.S.しそうだったが9mほど落ちて首がまた痛くなった..。

30日 Second Meat Wall
ダートが車高の低い車にはちと厳しい。日陰のある岩場

Second Timer 5.10+ O.S.
Extra Lean 5.11+ ×
核心はバランスの悪いステミング+フィンガークラック。来年の宿題。

31日 Battle of the Bulge
今井君、サクちゃん、栄君がヨセミテから到着。今日から一緒。

The Black Corner 5.11 O.S.
Quarter of a Man 5.11+ ×
シンハンドの難しさを痛感。今回の練習メニューにシンハンド追加。
Battle of the Bulge 5.11 ×
シンハンドで撃沈。いつレイバックしていつジャムをするかそれが問題。
My Piece of Real Estate 5.11- O.S.
出だしのシンハンド核心。全体を通して面白い。

11月1日 4×4 Wall 
日陰の岩場。暑いので結構混んでいた。
   
Marshmallow Safari 5.10 O.S.
ワイドハンドとフィストの綺麗なコーナー。
#12 Unnamed 5.11 R.P. 
苦手なシンハンドを何とかするためにしつこくトライ。

3日 The Fin
今日も暑いので早く日陰に入る岩場へ。綺麗なコーナーが多い。

Unnamed (Nagasakiの右隣)5.11 R.P. 
シンハンド課題。かなりのクオリティールート。
Skid Low 5.11+ ×
フィンガージャムかレイバックか。来年の宿題。
Brother from another planet 5.12- 
今井君の撮影ついでにTRで。確かに面白いが..。

4日 Super Crack Buttress
   
Super Crack 5.10 O.S.
いつも人がいてやっていなかったので。登り心地は最高。
Coyne Crack 5.11+ ×
オフフィンガー、シンハンドと常に苦しいサイズ。来年の宿題。


レストの日 嵐の前兆

7日 Cat Wall 
宿題山積みの最高の岩場。

Johnny Cat 5.11+ R.P. 
3年前からの宿題。フィンガークラックを登りこんだせいか、すんなりR.P.
King Cat 5.11+ R.P.
これも3年前からの宿題。すんなりR.P.

8日 Broken Tooth
   
Gingivitis 5.10 O.S.
Polygrip 5.11+ R.P.
すべてのフィンガーサイズが揃っているルート。ぎりぎりのところでR.P.
嬉しかった。

今回はフィンガーとシンハンドという課題を作ってルートを選んでみたけど、それぞれそれなりに成果があった。しかし、そうかと言ってトレーニングのための岩場と考えるには素晴らしい要素が詰まりすぎているインディアンクリーク。来年も再来年もまた訪れたい岩場。今度は何に集中して登るか、どの宿題を片付けるか、そんなことを考えるだけどわくわくしてくる、とても大好きな場所。そんな場所を離れるのはいつも寂しい。今回は今井君、サクちゃん、栄君という強力なクライマーと一緒に登れたので色んな刺激を受けた。今井君、サクちゃんは1月にはパタゴニアへ。成果を挙げて無事帰ってきてくれることだろう。栄君は近々5.15でも登ってくれるのだろうか。自分も頑張って集中してクライミングに励もうと思わせてくれる若者達だった。


すっかり葉を落としたコットンウッド


11月10日 Fine Jade 5.11 3ピッチと North Face 5.11 3ピッチの継続。

Rectory 

前日にキャッスルバレーへ移動。Caslton towerとRectory。この二つの塔を一日で登るのが今回のプラン。5.11のピッチが二つあり、インディアンクリークでの成果を試すのに丁度良い。まずは日当たりの良いRectoryのFine Jadeから。のっけから傾斜の強いシンハンドに苦しむ。自分リードだがいきなりテイクしてしまったので下まで降ろしてもらい登りなおしてR.P. 5.11-ぐらいか?。次は純一さんがリード。苦手なワイドフィンガーを何度か落ちながらもフリーで抜けた。最終ピッチは簡単なクラックと5.11bのフェース。一箇所バランシーだけどO.S.


Fine Jade 2P 核心のフィンガークラック

そしてすぐにCasltonのNorth Faceへ。1p目が40mぐらいのワイドハンドから5.11のフィンガー。純一さんリード。スムーズに核心のフィンガーまでいくがここでテイク。フォローしてみると確かに難しい。無理にフィンガージャムをしないでフェースクライミングで登ることができた。次は登りずらいが楽なピッチ。そして最後にオフィズスとチムニー。さほど悪くはなく楽しいピッチだった。暗くなる前に下降も済んだし、自分的にはFine Jadeの2P以外は落ちずに登れたので良かった。


Caslton North Face

11月11日 モアブを去るのはいつも寂しいが今度はラスベガスへ移動。
セント・ジョージで一泊。ついでにVirgin River Gorgeというスポーツエリアで登り、それからラスベガスのレッドロックスへ。


Cloud Tower 4P

レッドロックスでは数日登ったがアプローチを間違えるなどして長いルートはCloud Towerだけに留まった。Cloud Towerもやたらと先行パーティーがいて結局途中で時間切れ。まあ実力も足りなく5.11dのピッチはぼろぼろだった。


Cloud Tower 4P

ここでカルガリーから飛んできたO.J.と合流し、純一さんがバンクーバーへと帰っていった。ツアーももうすぐで終わる。


Red RocksのSonic Youth Wall にて

O.J.合流後はスポーツクライミングと決めていたのでギアをしまい、セント・ジョージ方面へ移動。Virgin River Gorgeで二日間登った。キャンプ場は数マイル上流にあるCeder Pocket Camp site。一泊10ドル、水、水洗トイレあり。少しだけハイウェイの音は気になるが思っていたよりも良いサイトだった。岩場まで10分というのが便利。VirginではMentor 5.12bをR.P.してあとは5.13やら5.12dやらを触ってみた。まだちょっと時間が掛かりそうだけど、そんなにむちゃくちゃな感じはしないのでそんなグレードに時間を掛けてトライすのもいいかもしれない。Virgin River Gorgeはハイウエイのすぐそばで音はうるさいし、排気ガスのほのかな香りはするし、環境は悪い。しかし、それを補って余りある良質なルートが林立していて自分的には登り甲斐のある岩場だった。機会があれば喜んで登りこみたい。


Virgin River Gorge,
Mentor 5.12b 良いルートでした


その後はセント・ジョージで三日登る。O.J.はVirginで初5.11cを登り、ここでは初めて5.11bをO.S.するなど結構な成果を挙げていた。自分は5.12bぐらいの超甘い5.13a R.P.という微妙な成果。そんなこんなでとうとうクライミングは終了し、あとはあちこち観光しながらカナダへ向かうだけ。

O.J.の行きたがっていたザイオン国立公園でショートハイキングをして、Monroeという町にある温泉に宿泊し、あとはひたすら北上し11月26日にバンフに到着。

二ヶ月近いトリップだったけど終わってみればあっという間だった。成果はあったけど宿題は増えたし、これからどんなクライミングをしたいのかも少しは考えた。そしてこれから行かないと行けない場所も何となく検討はついた。大きなルートを登らない気楽なトリップだけど、グレードを上げるにはショートルートに集中する時間が必要なことも良く分かった。目標設定と集中。これだけは絶対に忘れないでクライミングをしなくちゃいけない。そうしないときっと強くなれないから。

純一さん、O.J. 楽しいクライミングトリップをありがとう。


Cloud Tower 4pにて

金曜日, 11月 28, 2008

クライミングトリップ終了

ひと月三週間のクライミングトリップが終わりました。25度ぐらいで快適にクライミングすることが出来たSt.George周辺から一気に氷点下のバンフへ到着。生命活動が鈍ってます。

しばらくキャンモアで居候しながらユーコンでの冬の仕事の準備するつもり。今回のクライミングの報告もぼちぼちアップしてゆきます。

とりあえず荷物の整理。家がないので何かと大変です。