日曜日, 8月 29, 2010

8/24-26 バガブー再び



今月3度目のバガブーです。パートナーは妻O.J.。今回は大きなルートに絞り初日をアプローチに当て夜はビバーク、翌日ルートを登りケインハットまで戻ってくる予定でした。しかし氷河歩きに慣れていないO.J.と共に苦労してビバークサイトに着いたところで思わぬアクシデント。ちょっとした不注意でごろりと動いたシャープな岩が指に落ちてざっくりと肉をえぐってゆきました。オーマイゴッド。傷はけっこう深くクライミングは論外な感じなのでとりあえず計画は中止。翌日とぼとぼと同じ道を戻りハットへ泊まりました。
んーなかなかすっきりと登らせてくれないバガブー。しかしまたいくらでも戻ってくるはず。それぐらいいいところなのです。しかし今回は指の怪我でハイキングのポテンシャルを探ることができたのでそれは収穫。来年はここを歩くツアーを作りたいな。

というわけで今回はバガブーハイキング編。

▽実は高山植物の綺麗なところなのです


▽ケインハットはモダンな作りで広々 窓からはバガブー氷河を一望できます

▽氷河が近くモレーンだらけなのでハイキングルートは限られます
でもなかなか良いルートがありました これはお薦め!

月曜日, 8月 23, 2010

8/19 Mt.Victoria Traverse



ずっと行きたかったビクトリアのトラバースへ行ってきました。レイク・ルイーズの向こう正面に見える綺麗な山がビクトリアでそれを右から左へトラバース(上の写真、この稜線を手前から奥まで登ります)。このルートはレイクルイーズを出発してアボットハット経由でまたレイクルイーズまで戻ってくるラウンドトリップがやはり美しいでしょう。クライミンググレードは大したことないですが氷河を越え、雪壁を登り、脆い岩稜を縫ってながーい稜線を登る。そしてながーいガレ場を歩き、モレーンをいくつも越えてレイクルイーズに戻るので充実感抜群でした。パートナーのKDMさんに感謝です。アシニボイン帰りでお疲れのところ頑張ってもらいました。

▽普段はみることのない角度からの風景が新鮮です
△テンピークスのNo.1 マウントフェイが遠くに見えた

▽奥の高いところが北峰
北峰を後にしてトラバース開始

▽そして目指すは南峰

▽レフロイに綺麗な光が当たる

▽アボットパスを経由してレフロイの中腹を横断中
見慣れない角度からビクトリアを眺める

▽なかなか見ることのないビクトリア氷河の末端
この後の渡渉はちょー冷たい

時間:
4:00 Lake Louise
10:00 North Summit
14:00 South Summit
16:30 Abbot Pass
21:00 Lake Louise

ギア:
エイリアン緑サイズからキャメロット赤の間で5個
ナッツの中サイズから大まで6個
アルパインクイックドロー7本
スリング(ダブル)2本
ロープ(ダブル)60m1本


金曜日, 8月 13, 2010

8/4-8/10 バガブーダイアリー


念願のバガブーへ行ってきました。今年も7月最後の仕事が終わってからいきなり天候が崩れ、こりゃまたバガブーは行けないかなぁと思っていましたが、程よく天候は回復してくれました。初日は同僚のユージさん、放浪クライマーのKDMさんとハイクイン。さすがに10日分の荷物は重く、ああこれがバガブーなのかと妙に感心。久々の重荷はなかなかこたえましたが実際はカインハットでの昼寝時間を除けば3時間半ぐらいでApplebee Campsiteに到着なのでさほど遠くないみたいですね。ちなみに標高差1000m、距離は5kmぐらいかな。

▽35kgぐらい 
久々のボッカだけど激務をこなしたハイキングガイドにはちょろいっす
▽快適なケインハット 一泊25ドル炊事道具、燃料、ストーブ、マット完備

8/5 天気は晴れ。ユージさんご希望のBugaboo SpireのKain Routeへ。最初にBugaboo-Snowpatch Colへ雪壁を登り、そこからBugaboo Spireの南稜ほほぼ忠実に辿ります。はじめはスクランブル、やがて5.4から5.5ぐらいの壁を経て露出感抜群のリッジクライミング。核心はジャンダルムと呼ばれる針峰を回りこむ部分。5.6というグレードだけどフリクションスラブなのでブーツではやや怖かった。そして南峰へ。下降は懸垂下降用のステーションが随所にあるのでそれを探しながらジャンダルムの下のリッジへ下り、しばしリッジを戻ったあとは登ってきたラインどおりに懸垂下降を3回、あとは歩いて下りました。下るとO.J.が到着していてビールとカツカレーの夕食!この日はかなり日差しが強く水も飲まずにいきなりビールを飲んだので若干脱水症状気味でした…。今回はガイドトレーニングも兼ねているので要所要所でロープを出してショートローピング、ピッチクライミングといろいろ取り混ぜてみました。KDMさん、ユージさんご協力ありがとうございました。

▽朝日を浴びるHowser Spires。有名なルートは裏側にあります。
▽天気は上々 リッジに上がるとさらに気持ちが良い
▽ジャンダルム越え
▽そして頂上

Applebee Campsite 4:00
Bugaboo-Snowpatch Col 5:00
South Summit 9:00
Campsite 3:30

8/6 Crescnt Spire “Westside Story 5.10- 6P”
本日も快晴、しかし夕方からサンダーシャワーの予報。ユージさんは自分達の出発に合わせて下山。晴天を呼ぶラッキーボーイ(お父さんだけどね)が去ったため天気予報が怪しくなってしまったが、とりあえず今日は登れそうなので手近にあるCrescent Spireでクラッククライミングを楽しんでみました。アプローチは1時間かからないぐらい。大した登りもなくクランポンもアックスも必要なし。ただアプローチ途中で氷河湖をへつる部分があり自分がまさかの水没。腰まで氷河湖に漬かり悲しいスタートでした。
Mctech Areteという看板ルートを登ろうと行きましたが先着2パーティーいたので変更しWestside Storyへ。内容は登りやすいハンドからオフィズス(身体が半分入るぐらいの幅のクラック)サイズのクラック、フェースクライミングなどバラエティーに富んでいてなかなか面白いルートでした。Vowel氷河の見える頂上稜線まであがりあとはラップラインを懸垂下降で降りました。
夕方から予報通りにサンダーシャワー到来。これがかなりすごい風と雹と雷でテントにいても怖いぐらいでした。あれに山の中でつかまったら大変なことになるだろうなぁ。バガブー名物のサンダーシャワー、あなどれないです。

▽久々のクラッククライミング ロケーションといい岩質といい最高です
▽Vowell氷河をバックに満悦な妻O.J.

8/7 Crescent Tower “Edward-Neufeld 5.10+ 8P”  中退
O.J.が午後に下山するのでまた近場のルートへ。しかしどうしても一箇所登れない部分があり(ルート間違えたか?)そこから降りてきました。キャンプサイトへ戻り、O.J.を送り出ししばらくすると雨がぱらついてきました。そしてまた風と雨。仕方なくテントに篭って『ダライラマ自伝』を熟読。しばしかつてのチベットに思いを馳せて時間を潰しました。

▽綺麗だけど微妙な天気でした

8/8 Crescent Spire “Mctech Arete 5.10-” 中退
天気予報は40%で雨。しかし午前は持ちそうなので近場のCrescent Spireでクラッギング。看板ルートのMctechの2ピッチ目まで登り、空の様子が怪しくなってきたので降りました。こんな日はやっぱりこのエリアで身体を動かすのがいいようです。午後からまた断続的な雨、夜中も降り続きテント周りに溝を掘らないと浸水しそうな勢いでした。明日の予報は60%の雨。しかしそろそろどこか長いところへ行きたいのでとりあえずSnowpatch Spireの西壁を予定して早く起きることにしてさっさと就寝。『ダライラマ自伝』を読み進める。

▽Mctechの1p目 さすが看板ルート クラックが綺麗です

8/9 キャンプサイトにて読書
4時起床。空には満天の星が煌いている。こりゃいけるんじゃないの、ということで早速Bugaboo-Snowpatch Colへ。雪壁をキャンプから1時間弱で登りそこから初めて西の空(キャンプからでは雲のやってくる西が見えないので)を見るとどんよりとした厚い雲がかかっている。そこから見えるSnowpatchの西壁はしっとりと濡れ、風も冷たく一気にモチベーションダウン。しばらくしていると今にも雨が降りそうな感じになってきたのでそこからキャンプへ帰りました。残念だけどもうお手上げ状態。綺麗な朝焼けを見ながら朝の運動は終了しました。雨が降ればテントで読書、止めば外にでて軽く体を動かして飯を食う。それを繰り返して一日が終わりました。

▽朝日を受けるSnowpatch Spire
▽たまに晴れるけどまたすぐに雨が来ます 
Applebee Campsiteはこんなところです

8/10 Pigeon Spire "West Ridge 5.4"

▽Pigeon Spire Wリッジは後ろから頂上へ続くリッジのルート
自分もKDMさんも雨によって疲れが溜まってきているので下山モードに入ってきました。でもどうにかなんでもいいから最後にどこか頂上へ登っておきたいということで、悪天候でも登れるルートを選びました。天気をうかがいながら6:00に出発。Pigeonの取り付きまでは約二時間で到着。すぐに登り始めるが天気が崩れそうなので一度取り付きに戻り様子見。しばらくしてもう一度クライミング開始。途中で完全にガスに巻かれるが風が穏やかなのでそのまま続行。やがて雪が降り始めるがもう面倒なのでそのまま続行して頂上を往復してきました。天気が良かったらさぞかし快適で景色の良いルートだったでしょう。まぁ登れたので良しとします。

▽露出感はあるけど簡単
▽頂上にて 風が出てきて雪がぱらついてきました
まあ雨じゃなくて良かったです
▽そして下山中

そしてキャンプへ帰り、パッキングをして登りよりも重くなったような気がする荷物を担いで下山しました。これからフランスへ行きさらに世界は回って日本を目指すKDMさん。どうか良いクライミングが出来ますように。そして二週目の世界クライミング旅行では冬のカナダに立ち寄ってくださいね。

▽重荷の下りは尻筋が痛い!お疲れ様でした。


月曜日, 8月 02, 2010

8/1 クライミング休暇

 仕事はひと段落。クライミング休暇をとっています。でもやっぱり仕事が終わったとたん天気が悪くなるんですよね。去年もまったく同じ時期にバガブーへ行く計画があったけど仕事が終わったとたん天気が悪くなり思い切って西海岸のスコーミッシュへ行きました。今年は粘って是非ともバガブーへ繰り出したいところです。今日のキャンモアは曇ったり雨が降ったり雷がなったり。早く回復しないかな~。

 まったく関係ない写真ですが、アシニボインの南にあるグローリーレイク。まるで鏡のように澄んでいたなぁ。このあたりにはMt.Eonなど登ってみたいピークがいくつかあります。が、いつ行けるだろうか…