火曜日, 10月 26, 2010

10/22-23 Mt.Sir Douglas NW Face Direct

△South Burstall Pass を越えるとSir Douglasが見えた

カナナスキスという場所は懐が深い。半日かけて山の麓へ行き、そこで一泊。半日歩いただけですさまじくヒト気のない空間が延々と続いていた。カナディアンロッキーという場所はなぜか大陸分水嶺の東側(アルバータ州側)は結構道路が通っているのだけど、西側(ブリテッィシュコロンビア州側)へ出ると極端にヒトの気配がなくなり本物のウィルダネスが広がる。サーダグラスという山の周囲もまったく同じで西側まで半日かけてアプローチするととたんにウィルダネス感がびんびんと伝わってきた。

△氷河下のモレーンで一泊

ルートは北西壁と呼ばれるけどあまり壁っぽくはなく、ひたすら良いコンディションの雪壁(ロッキーではあまりないけど)を弱点を探しながら登ってゆくという単調な内容。しかし広大な山々を背にぐいぐいと登るのは爽快。下りは似たようなやや傾斜のない雪壁をひたすらクライムダウン。ガスに巻かれて気づくと隣の氷河の真上に出ていて焦ったけどそれもまた愛嬌。

△頂上から西側のHaig氷河を見下ろす

ートナーは前日の犬の散歩と睡眠不足で体調不良なヒロ。自分も病み上がり+歯痛なのでお互い丁度良いペース。最初は一日で行ってこようかと考えていたけど今回は一泊して程よい行程になりました。

冬クライミングの朝に見る風景には度々驚かされるけど、今回の朝焼けとアシニボインは特に素晴らしかった。一年に何度も見ることのできる光景ではないと思ったのでしばしクライミングを忘れて見とれていました。風景はどうでも良いというハードコアクライマーもいるけど、自分にとってはこれもまたクライミングの一部。山って素晴らしい。

△クライミング前の静かなひと時
アシニボインが見事に焼けた


10/22 South Burstall Pass Parking - Bivy site below the Moraine 5:00
10/23 Bivy site - Summit - Bivy site  8:30
      Bivy site - South Burstall Pass - Parking 4:00

金曜日, 10月 15, 2010

10/12 Yam "Forbidden Fruit, 5.11b 280m"


久しぶりにヤムナスカへ行ってきました。思ったほど気温が上がらずしばらく感覚のなくなりがちな指先を暖めながらのクライミング。でも午後に入ると太陽が出てきてほどよい暖かさのなかクライミングを楽しんできました。ヤムナスカのルートにはトラッド、トラッド&ボルト、ボルトという区分がありますが、今日のルートはボルト9割、トラッドギア1割というかなり“モダン”なルート。時々外れそうなホールドはありますが、基本的には傾斜が強くかつ岩質の良いところを登っているので気楽に楽しめるルートに入るでしょう。最初の5.6以外は5.10+が2ピッチ、5.11-が4ピッチ。なかなかいいグレードが続きます。
怖い岩質とプロテクションに怯え、充実感に満たされながら登るヤムもあればこんな気持ち良く楽しいヤムもあります。こんな両極端のルートの住み分けが上手くできていれば岩場の有効活用にはいいですね。
下りはGrey Scaleというルートを50mラッペル×3。レジスターを見ると他に1パーティーしか入っていなかった様子。静かなヤムナスカでした。

水曜日, 10月 13, 2010

10/10 Alpine Climbing "Stanley Peak, North Face Kahl Route"

 
ハイキングシーズンはほぼ終了。突然暇人になってしまったガイド仲間、ヒロ&リョーとスタンレーピークという山へ行ってきました。ルートはNorth Face Kahl Routeという山の北側にべろーんと垂れ下がる氷河を登るルート。斜度は最大50度ぐらいと簡単な傾斜なのでほぼコンテ。しかし冬シーズン始めのフロントポインティングはふくらはぎにくる。天気は雨、雪、ひょうと何でもありだったので下山時にはすっかりびしょ濡れでした。下山ルートが分かりにくく雪と岩のミックス帯をクライムダウンしたけどそこが難しかった、というか危ない。途中から登った氷河に合流できたのでそこをクライムダウンが正解かも。
朝6時半スタートで夜10時過ぎに終了。なんでこんなに時間が掛かったのかな~。ハイキング仕事でスポイルされちゃった人、次回はもうちょっと頑張りなさい。

水の入ってしまった使い捨てカメラで撮ったような頂上写真

まだまだ続きそうな安定した天気。今度はアイスフィールド方面へ繰り出したい。