月曜日, 11月 30, 2009

11/26.27.28 Ice Climbing "Ghost, Evan-Thomas and Professor Falls"

平日三日間を使ってあちこちアイスクライミングへ行ってきました。

The Ghost, Anorexia Nervosa 130m WI4 R
まずは初めて行ったGhost Area。ここは車でのアプローチが悪く車高の高い車が必要。しかし、なかなかそういう車を持っている人と一緒に行く機会がなかった。今回はKazが素晴らしくタフな車を提供してくれたのでやっと行くことができました。

行きかた: キャンモアから1Aをカルガリー方面へGhost Reservoirまで行く。そこからSR940という道を北に22km、BAR C RANCHという農場の手前のダートロードを20kmほど走るとゴーストエリアに着きます。この20kmのダートはやや穴が多いところもあるが普通車で可能。最後のBIG HILLという丘に雪が沢山積もると厳しいらしいが今回は雪がなかったので問題なし。サウス・ゴースト方面へは左へ、ノース・ゴースト方面へは右へ。おそらくサウスへはちょっと車高の高い車があれば走破可能。ノース方面はややラフな道になるので十分車高の高い車が必要。今回は雪がなかったが雪のつき方で状況はかなり変わるはず。所要時間はキャンモアから2時間弱。
Anorexia Nervosa

今回はサウスのPlanter's Valleyというところにある"Anorexia Nervosa 130m WI4 R"。気温が高い日が続いていて1p目はややマージナルな状態。柔らかすぎる氷で多分スクリューは利いていなかったんじゃなかろうか。最後のマントル部分の氷が薄く怪しかったので途中でロッククライミングに切り替えて乗っ越した。2p目は三段構えの60m。こちらは氷も厚く簡単。ただ気温が高いせいで完全にびしょ濡れになってしまった。下りは終了点から右に歩いて降りれるところで降りるとバレーボトムに合流。Planter's Valleyの上部には小さめの滝が沢山掛かっていた。
Planter's Valley上部

Evan-Thomas Creek, "Moonlight 110M WI4", "Snowline 100m WI4"
左からMoonlight, Snowline, 2 Low 4 Zero
Moonlight上部をRobがソロ中

翌日はKazとRobとEvan-Thomas Creekへ。ここは以前-27℃の日に来て大変な思いをして登ったところ。今回は-5℃と最適な気温。Robはいろんなルートをソロ(ロープの確保なし、落ちたら死ぬか大怪我する登り方)で登っている達人級な男で今回はMoonlightをソロしてました。20分掛からないで登ってました。さすが早いですね。

Mt. Rundle "Professor Falls 280m WI4"
ラストピッチを登る私

詳しくは前回を参照するとして、今回はMellow Lifeとこの楽しいルートを登ってきました。前回の失敗から学び今回は自転車アプローチ。これで5kmのゴルフコースを速攻で抜けあっという間にトレイルヘッドへ。この先もしっかりとしたマウンテンバイクなら目的のガリーまで行けそうです。
この滝はシーズンを通してどんどん成長するようで前回と比べるとボリュームが全然違いました。そして前回よりも難しい気がした。ラストピッチが核心で40mのWI4。時間があったので2回登り、十分パンプして終了。9時頃から登り始めたのに車に戻ったらすでに暗く5時半過ぎでした。下り用のボルトが打ってあるので同ルート下降できます。時々見つけるのが難しいですが少し上の方を探すと良いです。


これで三日間のアイスクライミング終了。来週はビックルートにチャレンジの予定。

土曜日, 11月 21, 2009

11/20 Ice Climbing "Whiteman Falls 95m Ⅳ, WI6


Whiteman Falls

 カナナスキスのメガクラシックと言えばこのWhiteman Falls。確かにゴルジュの中に聳え立つ様はかなり迫力があり、クラシックと呼ぶにふさわしい。登ると氷の向こう側に滝がじゃんじゃん流れているのが分かり、ライン選びが結構シビアだったりもする。しかも今日は暖かい風が吹き気温はプラス。ところによっては雨のように水が滴りパートナーJNYのブーツは水で満たされていた。自分はいささかモチベーション低下気味ですべてのリードはJNYにやってもらった。さすが日本からアイスクライミングだけを目的にやってきただけあり彼のモチは高い。降りしきる水滴のなか果敢に氷柱を登っていった。

 場所はカナナスキスのOpal Creek。アプローチは40号線がカナナスキストレイルジャンクションで通行止めになる前だったら約40分ほど。ただゴルジュをさかのぼるのでクリークがしっかりと凍っていないと危険。今日は途中で氷を踏み抜きブーツが水没してしまった。一日中足が濡れていたが-10℃以下だったら大変なことになるので気をつけないと。ルートはWI4とWI5+(ぐらい)の2ピッチ。終了点にはボルトのステーションがあり60mの懸垂一回で降りることができた。


すっかり燃焼しきったJNY
お疲れ様

金曜日, 11月 20, 2009

クーラント交換



ちょっと気温が上がり(といっても3度くらい)作業がしやすくなったので車のクーラント交換をしてみた。一般的には2万キロとか2年とかで交換するらしい。自分の車は中古で購入してから1年半年で約3万キロ。このあいだディーラーでメンテナンスレコードをもらってきたが、よく読むと購入前のメンテではクーラントの交換がされていないことが分かった。車に詳しくはないが車に詳しくなりたいのでできそうなことは自分でやることに。

必要なもの
 新しいクーラント(原液とすでに50:50に薄められているものがあるが今回は原液。こっちのほうが安いから)
 ラジエーターのドレインボルトを外すスクリュードライバー
 雑巾
 液体の分量が測れるもの(今回はペットボトル720ml)
 古いクーラントを入れる容器(リサイクルごみ箱から拾ってきたケース)
 
手順
 1.エンジンが冷えた状態になるまで待つ
 2.ラジエーターの下を覗き込みドレインプラグ、もしくはドレインコックを見つける
 3.プラグを外し、ラジエーターキャップを外すとクーラントが勢いよく放出、適当な容器でキャッチ

ゴミ捨て場で拾ってきたグリーンサラダの容器を活用

 4.クーラントが出なくなったらプラグを戻し、ラジエーターに水を満たす
 5.キャップを戻しエンジンを始動したらしばらくアクセルを踏む、エアコンは最高温で風量大
 6.十分にエンジンを温めクーラントを巡回させ(2000回転以上に保ち約10分)エンジン停止
 7.ドレインボルトを外しラジエーターからクーラント(と水の混合)を抜く
 8.4から7を2回から3回繰り返し冷却系からできるだけ古いクーラントを抜く
 9.マニュアルからクーラントの全容量を調べ適した分量のクーラント原液を入れる
   自分の車は全容量が6Lで水とクーラントを4:6(やや寒冷地仕様?)にしたいので原液は3.6L。
 10.原液のあとに水(できれば蒸留水)をぎりぎりまで満たす
   自分はクーラントの原液を3.4L 入れたところで満タンになってしまいました
 11.キャップを閉めないでエンジン始動、エアコン最大
 12.アクセルを軽く踏むとぶくぶくと空気が押し出されてくるので、吹きこぼれない程度に吹かす

 エア抜き中

 13.空気が抜けた分クーラントが減っているので減った分を補充し完了 
 14.地域のルールにしたがって古いクーラントを処分。キャンモアのゴミ捨て場には処分する場所がありそこに持っていけば捨てることができます。便利!

このやり方では古い液体が半分ちかく冷却系に残っていることになるけど、ホースを外したり、サーモスタットを外したりして排水するともっと抜くことができるらしい。そこまでやるのは面倒なので何度も水入れと排水をしてできるだけ残ってしまうクーラントを水の状態に近づけてみた。排水されるクーラントがクリアな色になるまでやれれば完璧なんだろうけど、面倒くさくてそこまではできなかった。まぁラジエーターに水とクーラントが入っていてエア抜きしていれば車がぶっ壊れることもないのでこんなもんでいいでしょう。(たぶん…)

水曜日, 11月 18, 2009

Mixed Climbing Stanley Head Wall, Suffer Machine V M7(or 5.6, A1) WI5, 200m

今シーズン初のスタンレーヘッドウォール。アイスクライミングとミックスクライミングの道場みたいなところで今シーズンはできるだけ足を運ぶ予定。道場と言っても山だし、雪崩もあるし、ルートはみんな難しいのばかりなので結構真剣勝負な場所。今日はカナダ人のM(頭文字が示すとおりクライミングの傾向もややMよりな男)と行ってきました。

右奥の張り付いた氷がSuffer Machine

朝から雪と風。風がだんだん強くなり壁につくとチリ雪崩が絶え間なく落ちてくる状況。1ピッチ目は5.6の岩登りからエイドクライミング(もしくはM7のドライツーリング)。このエイドの部分でやたらとMが時間をかけているので自分は取り付きの洞くつ状の中でぼけーっとすること数時間。時々洞くつから顔を出して見上げるが風に煽られながらチリ雪崩を延々と受け続けるMの進み具合は遅い。最後には少しロワーダウンして振り子でアイスに飛びつきややランナウトしてやっと1P目が終わった。しかし時間はすでに2時過ぎ。4時間以上掛かっているじゃないか?! そんな難しいのか?とどきどきしながらエイドでフォローするが別になんてことないエイドだった。要するにMがエイドに慣れていなかったということだったのかもしれない。ミックスのフリークライミングは強いのにな。

風で巻き上げられた雪がどんどん降り積もり帰り道の雪崩ハザードが高くなってきているのと、若干時間が押してしまっている(5時半に薄暗くなりますから)のでここで敗退決定。ラッペルし、完全に消えたトレースをまたラッセルして帰ってきました。まぁこんな日もあります。山遊びですからね。

1p もう少しでエイド終了

火曜日, 11月 10, 2009

11/09 Ice Climbing, Spray River Falls 170m, WI5


Spray River Falls

今日はバンフのサルファーマウンテンの中腹にひっそりとあるSpray River Fallsへ。日本からひと月強アイスクライミングのためだけにやってきたJ.SとMellow Lifeな男・リョウと行って来ました。アッパーホットスプリングから歩くこと1時間45分(思ったよりも遠かった)。なかなか立派に滝ができていました。パートナーの二人は様子見な感じなので核心ピッチなどリードさせてもらい、程よい緊張感を楽しむことができました。核心のF2上部は垂直部分が15mほどありなかなかパンプします。今日は比較的暖かく氷も程よく柔らかかったのであまりテンぱることなく程よい緊張感でした。他に3パーティーも取り付いておりなかなか賑やかい一日でした。ちなみにそのうち一人はフリーソロしてました。カナディアンロッキーのアイスシーズンも次第に盛り上がってきてますね。

F2下部を登るJ.S

クライミングは問題なく済みましたが帰途にトラブル発生。バンフの街中でリョウのMellow Life号が突然止まりました。ハンドルはロックしたままだし、セルは回ってもエンジンは掛からないし完全にお手上げ状態なのでトーイングを呼びました。いやはや、車の故障はいつでもいきなりですがほんとに嫌なものです。Mellow Life号が軽症でありますように。

日曜日, 11月 08, 2009

パンの香り漂うベースメント



結婚のお祝いにパン焼きマシーンをいただきまして、妻がせっせとパンを焼いています。ファーストエイドの勉強をしていると傍らでパン焼きマシーンがごそごそと生地を練り、発酵させ、やがて香ばしいパンの香りが漂ってきます。失敗すること数回。やっと普通のパンが焼きあがりました。焼きたてをそのままいただく幸せ。断面を見ながらこんな氷だったら登るの嫌だな、と妄想している食べるだけの自分。


水曜日, 11月 04, 2009

アイス・シーズンの始まり R&D 50m, WI4 / The Chalice and the Spoon 70m, WI5


道路からみたRanger Creek 左からR&D, lone Ranger, The Chalice and the Spoon(Blade)


Lone Ranger (left) & The Chalice and the Blade(Right)

しばらく引きこもってファーストエイドの勉強をしているうちに、ちまたでは滝が凍りアイスクライミングのシーズンが始まっていました。乗り遅れてなるまい、と思い早速ガイド仲間で氷仲間のリョウ a.k.a Mellow Lifeと一緒にカナナスキへ。シーズン始めはまだ雪が少なく雪崩の危険やアプローチの苦労が少なく、寒さもまだまともな気温だったりと何かと利点があります。ただ氷が薄く、岩登りと氷登りが混ざったミックスクライミングになることやシャンデリア状の氷で何かと気を使わされたりすることもあります。

R&Dを登る今日現地で知り合ったカルロスとクリスティ


Jiro on The Chalice and the Spoon

もはやメローではいられないリョウon The Chalice and the Spoon

薄い氷を覚悟して行きましたが、今日登ったR&DとThe Chalice(途中まで)では程よくファットな氷が出来上がっておりいわゆるアイスクライミングが存分に楽しむことができました。シーズン初日なので前腕のパンプ感と指先のしびれがたまりませんでした。感覚のなくなった指先に血流が戻るときの何ともいえない激痛。嗚呼、また今年もこのシーズンがやってきたなぁ、とリョウと共に苦しみと喜びを分かちあうのでした。