▽Coleman Lakeにて

▽Cirrus, Coleman 周辺

スタートはすでに明るくなる7:00。踏み跡をたよりに樹林帯を進む。しかしある程度高度を稼ぐと岩場が出てきたり、傾斜がきつかったりでつぼ足に切り替えざるを得ない。雪質は壊れるクラストとその下のまったくサポート力のないファセット(粒の大きなグラニュー糖のようなさらさら雪)が非常にきつい。300mほど高度を稼いだところからまたスキーを履き硬くクラストした踏み跡をたどる。下りが心配だけどつぼ足と比べたら遥かに楽。やがて名の無い小さな湖を経由して大きなColeman Lakeへ。
▽出だしの斜面 この腐った雪が曲者

▽Coleman Lakeでスケッチするアーチスト・ヒロ (嘘)

当初はCirrus Mountainを狙ってもいたが、思いのほか時間が掛かってしまったし下りも時間を食いそうなのでColemanへ。ここから頂上までは3km、標高差700m強。快適な斜面を黙々と歩く。振り返るとCirrus Mountainがかっこよく聳え立ち滑ったら面白そうな氷河が見える。あれはいずれ行かねばなるまい。それぐらいかっこいい。
▽Cirrus Mountain(右奥)

▽Mt.Coleman 雪壁の真ん中を直登したが…

頂上へ続く雪壁は結構急斜面なのでスキーをデポしてキックステップで直登。硬いクラストだったのが次第に深くなり腿ラッセルになり、頂上に近づくにつれて地形がボウル状になり弱層とその上のスラブが気になり始める。北東向きの斜面であきらかにウィンドローディングした雪。弱層が20cmと40cmに見られ登れば登るほどそれが深くなってゆく。立ち止まり簡単な雪柱を切り出してテストしてみると両方の弱層で簡単にスライドしてくる。うーむ、なんだか危険な雰囲気。左右の稜線に上がるにしても距離がありすぎて別ルートも取りづらいのであと標高差60mを残して敗退決定。最近雪崩講習の予習をしているので何だか怖くなってしまった。以前だったらこの程度の雪質だったら気にせずそのまま登っていたと思うし、おそらく登っていっても実際は問題ないと思った。でも流れればヒロも一緒に流れる状況でそのまま突っ込むのはどうかというのもあり、そんな判断に到った次第。
▽硬いクラストから深雪へ変化してゆく斜面

敗退とはいえスキーアッセントの魅力はその下りにあり。北斜面に保存されていた良い雪を快適に滑りあっという間にColeman Lakeへ。このルートはメローな傾斜あり、選べば急斜面ありのとても素晴らしいランだった。曇り空も青空に変わり素晴らしい景色。とても良い場所を見つけた。
▽メローな一枚バーンをメローに楽しむ
そして下り後半。懸案だったハードクラストは気温の上昇と太陽光によってざらめに変わり快適。あちこちで湿雪雪崩が起きていたが規模も小さいので気にせずスピーディー下る。そして最大の難所へ。はじめはタイトな樹林帯。雪が緩みすぎてスキーがコントロールできず転び、木にぶつかること数え切れないほど。傾斜が上がりガリー状に近づくと朝あった雪がガンガンに流れて遥か下でデブリになっている。雪が無くなった部分は硬い雪とジュニパーやらスクリーが出ていて非常に歩きづらい。残っている雪も油断しているとスライドしてゆくので怖い。一度一緒に6mほど雪と一緒に流された。そのまま木に激突しそうだったので焦る。時々立ち止まり気力を回復させないと集中力が続かない感じ。それでもじりじりと下り何とか18:00にパーキングに到着。途中から全然ケアしてあげられなかったヒロもどろどろになりながら無事降りてきた。
うーむ、この最初と最後にくる悪場がなければ誰にでも薦められる良い山なんだけど。どうにかそこを通らずにCirrusとColemanにアクセスできないものか思案中。それぐらい上部は良いところでした。まぁ敗退したしまた行かないとね。
▽Coleman Lake周辺はとても気持ちの良いところでした

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