木曜日, 5月 13, 2010

5/9 Ice Climbing "Undertow V, WI6, 600m+" at Tagle Ridge, Icefield Park Way


 しばらくアイスクライミングから遠ざかっている内に山の麓では春が着実に近づいています。しかし、この時期、降った雪が落ち着くのが早くアルパインエリアの良いコンディションを掴むのは往々にして楽だったりします。久しぶりにアイスフィールドパークウェイのコロンビア氷原のそばへ行ってきました。

▽赤線がクライミング、青線が歩き 
最初の赤線がShades of Beautyで二つめの赤線がUndertow
 今回のルート(初登情報はこちら)はつい数週間前に初登されたばかりのビックルート。夜の冷え込みはマイナス、昼間はプラス5度前後と理想的な気温のなか登ってきました。場所はコロンビア氷原からハイウェイをはさんだ反対側にあるTangle Ridgeという山の北東面。今までなぜこんな良いルートが登られていなかったのか不思議なぐらい良いルートでした。アプローチは“Shades of Beauty”という既成ルートを経由して3時間半。クライミングは600m+ぐらい(70mロープで9ピッチ半)を9時間弱。そして頂上からの見事な眺めを楽しんだ後Tangle Ridgeを歩いてハイウェイまで約2時間弱で下りました。そこから車を置いたところまでヒッチハイクで戻る予定が誰も拾ってくれず1時間半の歩きは誤算でしたが、山をトラバースしてぐるっと回って出発点まで戻ったので充実感抜群、身体もへろへろ。とても楽しい一日でした。誘ってくれたパートナーのKrisと素晴らしいルートの初登者たちに感謝です。隣の二本のラインも先週Raphael Slawinski氏と仲間たちによって初登されたのでまた機会を見て登りに行きたいものです。アプローチを厭わなければまだまだカナディアンロッキーには可能性がいくらでもあるようですね。

 内容は全部氷でミックスになる部分は無し。奇数ピッチを自分がリードし、偶数ピッチをKrisがリード。70mのピッチがほとんどでした。核心は5ピッチ目のWI5+~WI6の20mぐらいの部分。プロテクションはまあまあ良く、複雑な形状をどう登るかやや悩むけれどそれほど難しくはありませんでした。氷はおおむねドライでややプラスチック気味。とても快適なコンディションでした。

▽左から "Undertow", "Can't Touch This" , "Boobquake"
▽3ピッチ目をフォローしてくるKris
▽6ピッチ目をバケツを掘ってボディービレイしていたKris
▽この最終ピッチはかなりいけてます!セラックから直接凍りが垂れ下がって垂直の15m
▽そのピッチをリードするKris 93号線がはるか北へ延びています
▽そして頂上 マウント・アサバスカ、コロンビア氷原、マウント・アルバータと名だたる山々を望むことができました



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