日曜日, 1月 14, 2007

熊野と伊勢に詣でる正月2

青岸寺/Pentax istDS DA18-55mm/

初日は勝浦から車で5分の湯川温泉のとある宿へ。あまり大きい宿ではないので、客を調整してそれぞれが貸切で風呂に入れるようにしてくれました。決して新しく、きれいで、広い宿ではないですが、そういったお金をかけない心使いこそ素晴らしいと思いました。少しヌルっとした軽く硫黄の香りがするお湯が心地良かったです。

翌日は熊野那智大社へ。熊野大社手前1kmぐらいの大門坂というところへ車を置き、そこから700mほどですが熊野古道を歩きました。足が折れてなければ2,3日ぐらい隠れて野宿でもしながら古道を歩きたかった。でもまだ手術してからひと月しか経っていないのでこればかりは仕方ないですね。
古道へ入る道沿いのの家々には立派な門松。あれだけ立派なら神様も迷うことなくやって来るでしょう。

大門坂の杉/Pentax istDS DA18-55mm/

大門坂から熊野大社までは大きな杉に囲まれた気持ちのよい石段の古道です。久し振りに大きな木を見て何だかほっとしました。入院したりその後はあまり外出できなかったりすると、見るものすべてが直線で構成されていて、曲線を感じる感覚が鈍るように思います。だから急に木・枝・葉という複雑な形状に360°囲まれていると、使っていなかった感覚が刺激されました。とても優しい刺激でした。

門前から境内までもさらに階段が続きます。お年寄りがフーフーいいながら登って行くのをみながら、日本人ってのは本当にお参りが好きなんだなぁ、と思いました。那智の滝へ降りてゆく石段をハイヒールを履いた女性が危なっかしい様子で歩いてゆく姿にも同じことを感じました。神道は日本の宗教である、と明文され以前に神道(アミニズムに起源をもつ戒律で縛らない宗教)的精神は日本人という人種に染み込んでいるのでしょうか。正月は思わず神社に行ってお参りしたくなってしまう人って多くないですか?それがたとえ現世の利益を願う為のお参りだとしても、見えない存在に思いを託す人々の姿はとても美しくて愛おしいものです。祈りってなんでしょうね。最近特に気になります。


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